芋と焦がし麦の薫りがつんと鼻腔をくすぐるクセのある酒。
杜氏たちがそれぞれの造り方で醸した味は個性があり、年によっての味のブレもある。
だからAO-CHU(青酎・あおちゅう)は大量生産できず、流通に乗せることもできず、
「通」の間で密かに好まれてきました。
その味と風味は、青ヶ島の人々が代々受け継いできたもの。
AO-CHU(青酎・あおちゅう)造りは、
青ヶ島の文化なのです。
なかでも、「伝承」造りは、古来の製法に則った、郷土の酒の味を守っています。
現在、AO-CHU(青酎・あおちゅう)「伝承」は、2商品。そのうちの1つ「青酎 伝承」*は、
杜氏が病気療養中のため生産を休止しています。
*現在の在庫分で一旦終了。
先祖から受け継いできた大切な
AO-CHU(青酎・あおちゅう)文化を
絶やしたくない。
今日までの杜氏たちの
技術と想いをつなぎたい。
杜氏たちは続けられる方法を各自模索しました。
工夫をこらし、AO-CHU(青酎・あおちゅう)を造り続けてきています。
その結果、いまでは、4カテゴリー・13アイテムと、商品数も増えました。
ほとんどの杜氏たちは、年中、
AO-CHU(青酎・あおちゅう)造りに
携わっています。
昔ながらの伝統的なAO-CHU造りは、
畑仕事に始まります。
畑仕事に始まります。
晩秋、さつま芋を収穫した後に、麦麹用の大麦を蒔きます。
その大麦を初夏に収穫し、その後にさつま芋苗を植えます。
その大麦を初夏に収穫し、その後にさつま芋苗を植えます。
初夏に刈った麦は干して、
丁寧に鍋で炒ります。
丁寧に鍋で炒ります。
このひと手間が、AO-CHU(青酎・あおちゅう)を口に含んだ時に鼻腔をくすぐる、あの香ばしさになるのです。
秋、芋掘の前に、AO-CHU造りの肝である、
「麦麹」を造ります。
「麦麹」を造ります。
最も神経を使う、デリケートで大切な作業です。
炒った麦に、各杜氏の麹蔵に住みついた自然の麹を付けるために、島の植物「オオタニワタリ」の大きな葉っぱを、赤ちゃんに優しく布団を被せるように乗せていきます。
オオタニワタリも、群落から各杜氏たち自らが刈ってきたものです。
この時、重要なのが温度管理。これが大変なんです。
麹菌の発酵温度が上がり過ぎると、オオタニワタリの葉っぱが焼けてしまいます。
炒った麦に、各杜氏の麹蔵に住みついた自然の麹を付けるために、島の植物「オオタニワタリ」の大きな葉っぱを、赤ちゃんに優しく布団を被せるように乗せていきます。
オオタニワタリも、群落から各杜氏たち自らが刈ってきたものです。
この時、重要なのが温度管理。これが大変なんです。
麹菌の発酵温度が上がり過ぎると、オオタニワタリの葉っぱが焼けてしまいます。
温度が下がり過ぎても発酵がうまく進みません。
杜氏たちは、麹が風邪をひかないよう、高熱を出さないよう、愛情いっぱいに世話をします。
杜氏たちは、麹が風邪をひかないよう、高熱を出さないよう、愛情いっぱいに世話をします。
芋堀りは、村の一大イベント。
村人総出で行い助け合います。
村人総出で行い助け合います。
かつては手作業でしたが、今では機械が強い味方です。
機械が掘り起こした芋を、皆で拾って歩きます。
機械が掘り起こした芋を、皆で拾って歩きます。
掘ったら、洗ってすぐに
AO-CHUの仕込みです。
AO-CHUの仕込みです。
昔ながらの製法は、サツマイモも麹も水も全部いっぺんに入れて発酵させる「どんぶり仕込み」。多くの時間をかけてじっくり、じっくり、ゆっくり、ゆっくり。杜氏の汗の分だけすこーし取れる…。
そうしてできるのが、伝統的なAO-CHU(青酎・あおちゅう)「伝承」です。
そうしてできるのが、伝統的なAO-CHU(青酎・あおちゅう)「伝承」です。